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(上記写真 : 遊佐様)

プティマイン 公式ファンコミュニティ 導入インタビュー

ー 共創の輪が広がるコミュニティ運営のひみつ ー

株式会社ナルミヤ・インターナショナル プティマイン PR 遊佐様 インタビュー

概要

人気子ども服ブランド「petit main(プティマイン)」を展開する株式会社ナルミヤ・インターナショナル。

世代を超えて愛されるその子ども服は、毎日の生活に取り入れやすいデザインと、子どもや家族の暮らしに寄り添ったきめ細やかな工夫が魅力です。

そんなプティマインのファンコミュニティ「petit main family」は、“一方的に情報を届けるだけでは、子育てのリアルな声は見えてこない”という思いから生まれました。パパやママとリアルタイムでコミュニケーションを交わす場として成長し、顧客インサイトの収集や商品開発にも活かされています。

「ママの居場所づくり」から始まったこのコミュニティは、どのようにして「共創の場」へと進化してきたのか。立ち上げの背景や初期の課題、具体的な取り組み、得られた気づき、そしてこれからの展望について、PR担当の遊佐さんにお伺いしました。

  • 導入企業:株式会社ナルミヤ・インターナショナル

  • 利用プロダクト:オンラインコミュニティプラットフォーム「TieUps」

  • 導入コミュニティ:petit mainコミュニティ「petit main family」

ご担当者紹介

遊佐 恵利子 様 : 株式会社ナルミヤ・インターナショナル SC事業部 PR

導入の経緯

課題

  • 情報発信が一方通行で、顧客の声を継続的・体系的に把握する場がなかった
  • 単発イベントでは調整や準備が難しく「必要なときにすぐお客さまの声を聞ける場」にならなかった

導入の決め手

  • TieUps独自の「応援機能」によるゲーム性で、自然にコミュニティの活性化を促せる点
  • 単なる交流ではなく、商品づくりに顧客の声を反映できる将来性

成果

  • 製品に対してのリアルな要望やサイズ感など、商品開発に役立つ具体的なインサイトを獲得
  • コミュニティ加入者が増加し、ユーザー同士の自然な会話が生まれ「ママの居場所」づくりが実現
  • クエストや応援機能を通じて、日常の体験共有が活性化し、ブランドロイヤリティが向上


長期的なつながりで“ママの居場所”を作りたい

ー本日はよろしくお願いします。はじめに御社事業の概要について教えてください。

遊佐様(以下、敬称略) : 株式会社ナルミヤ・インターナショナルは「世代を超えて愛される企業へ」という理念のもと、乳幼児からジュニアまで幅広い子ども服ブランドを展開しています。

代表的なのはメゾピアノ、プティマイン、ラブトキシックなどです。

ー遊佐さんのご担当についても教えてください。

遊佐 : 私はその中で「プティマイン」のPRを担当しています。SNS運用やオンライン特集ページ制作、新店舗オープン時のニュース配信やLINE配信などを行っています。

Instagramではありがたいことにフォロワーが52万人に近づいており、長年注力している領域です。

ーコミュニティを導入する前、どのような課題を感じていましたか?

遊佐 : SNSやメルマガ、LINEなどで情報発信はしてきましたが、一方通行になりがちで、お客様の声が見えづらい点が課題でした。リアルな要望や本音を継続的・体系的に把握する場がなかったんです。

以前、Zoomで「ママパパミーティング」を開催し直接声を聞いたこともありますが、定期開催や日程調整が難しく、必要なときにすぐ声を聞ける場にはなりませんでした。

ーコミュニティを考え始めたきっかけはありますか?

遊佐 : きっかけは大きく2つあります。

ひとつは、目の前の課題を短期的に解決するというよりも、長期的に強いつながりをつくりたいと思ったことです。petit mainが目指しているのは、世代を超えて愛される子ども服です。そのためには、一過性のイベントやキャンペーンではなく、いつでも双方向でコミュニケーションが取れる場が必要だと感じていました。

もうひとつは、小さなお子さんを持つママさんたちの負担を少しでも減らしたいという思いです。悩みに寄り添い、安心できる「居場所」を提供できたらいいなと考えていました。

実際に運営を始めた当初は交流が中心でしたが、今ではさらに発展して“共創コミュニティ”としての側面が強くなってきています。


ゲーム要素✖️コミュニティで、楽しみながら交流広がる

ー数あるサービスの中でTieUpsを選んでいただいた理由は何ですか?

遊佐 : 「応援機能」(※1)に惹かれました。ゲーム性があり、自然にコミュニティの活性化を促進できます。

さらに応援してもらったお客様に還元できる仕組みもあり、そこが決め手でした。エンゲージメント向上に最も効いたのも、この応援機能です。

※1:応援機能とは、コミュニティ内で得られるスコアを使って、特定のプロジェクトに応募できる機能です。ユーザーとのコミュニケーション接点になるのはもちろん、モニターの募集、オフラインイベントの開催、限定グッズのプレゼントなど、幅広いプロジェクトを設定できます。

ー具体的には、どのような施策を行ってきましたか?

遊佐 : 応援機能では、新商品発売に合わせたプレゼントキャンペーンや、モニターキャンペーンを実施しました。レビューを商品ページやSNS文面に反映でき、実際の改善につながりました。
クエスト(※2)は週1〜2回実施しています。「将来提供したいサービスのアンケート」や「癒しクエスト」などです。

癒しクエストはお子さんの寝顔を投稿してもらう内容だったのですが、気軽に参加できる点が好評でした。コメントが100件以上つくなど、大きな反響を得ました。

※2:クエストとは、ユーザーに投稿を促す特定のミッションを設定する機能です。コミュニティの状況に応じて、「気軽に投稿しやすいミッション」や「具体的なエピソードを語るミッション」「ユーザー目線のアイデアを募るミッション」等を提示することで、コミュニケーションの活性化を図ることができます。

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ー私も癒やしクエストの盛り上がりを拝見していました。印象的なコメントや発案のきっかけも教えてください。

 遊佐 : コメントでは、「最近子どもの寝顔を撮っていなかったが、また撮り始めるきっかけになった」というお声をいただきました。コミュニティで共有する体験を通じて、当たり前の日常にスポットライトを当てられたことがよかったと思います。

発案者は、4歳児のママでもある弊社のディレクターです。ママは忙しく、着飾った写真は負担が大きい一方、寝顔は撮りやすく保存もしやすいので皆さんに気軽に投稿いただけるのではないかと考えました。

ー運営をしていて楽しいと感じる時はありますか?

遊佐 : はい。 応援機能やクエストへの反応はもちろん、開始当時 6 か月だったお子様が 1 歳になり、コミュニティを通じて成長の記録を垣間見れることがあります。

やはりお子さんの様子を身近に感じられると嬉しいですね。私はこれを「心の親戚」と呼んでいるのですが、私たちが作った服がお子さんの成長に役立っているという実感を覚える瞬間が多く、やっていてよかったと感じます。


人間味を感じられる「共創の場」へ

ー導入時、社内での理解浸透はスムーズでしたか?

遊佐 : 正直、とても大変でした。売上に直結しない活動に対して「どうつながるのか」と問われることが多かったです。運用する立場としては「それだけではない」とわかっているのですが、説明が難しかったですね。

そこでアクティブ数や投稿数を報告するだけでなく、「お客様の声を反映した商品づくりにつながる」という共創のゴールを示すことで理解を得ていきました。

ー立ち上げ時の難しさや工夫について教えてください。

遊佐 : 初期は会員が28名で、投稿に対する反応も少なく、動くタイミングが掴めませんでした。また、何が響くのかも手探りで、最初は硬いトーンで投稿してしまったり。徐々に柔らかいトーンで調整したり、同じ目線で交流する姿勢を意識したことで反応が出てきました。

工夫としては、スタッフアカウントを導入し、運営の人間味が見えるようにしました。また、ユーザーさんの過去の投稿を拝見してコメントするなど、丁寧なやりとりを心がけています。土日以外は毎日投稿をチェックし、コメントやスタンプでコミュニケーションを取っています。

当初は「居場所づくり」志向でしたが、「共創コミュニティ」へシフトした経緯をお聞かせください。

遊佐 : 「居場所」というゴールが曖昧になりがちでした。やはり場を提供するだけでなく、積極的にママに寄り添う仕組みづくりが大切だと考えました。

「プティマインをより大きく、ママの助けになるブランドへ」という思いに対して、みんなで同じ目的をもって進んでいくためには、petit mainを育む共創コミュニティが適切だと判断しました。

等身大のリアルな声が、子ども服には欠かせない

ー導入後、どのような成果や変化がありましたか?

遊佐 : お客様インサイトの取得が一気に進みました。

たとえば近年の酷暑を背景に「長袖の水着が欲しい」という声が多く、定番をそのまま作るのではなく、時代にフィットさせる視点をいただいています。

また、子ども服はサイズ感が難しく、成長を見越して購入すると大きすぎることがあります。パンツのモニターを募集した際には、「通常よりゆったりめ」というフィードバックを事前にいただけたことで、商品ページにその旨を明記できました。購入検討中のママの助けになったと感じています。

ーコミュニティが活性化した転機はありましたか?

遊佐 : 2 期目の加入で母数が増え、ユーザーさん同士のコメントが活性化しました。お子さんの年齢が近いなど、共通点をもつユーザーさんの間に自然な会話が生まれ、コミュニケーションが一段と円滑になりました。当初の目的だった「ママの居場所づくり」も形になってきたと感じます。

ー今後のコミュニティ展望について教えてください。

遊佐 : 最終的にはお客様と商品づくりを行いたいと考えています。

まずは「あったらいいな」の声を集め、企画に反映し、ゆくゆくはサンプル段階でのモニターや、オンラインでの企画会議のような形も検討しています。一方で、現状のクローズドな良さもあるため、コミュニティのオープン化は慎重に進めたいと思っています。

中長期的には、可愛いに加えて「ママの気持ちをわかっている」という信頼感で選んでいただけるブランドにしていきたいと考えています。「困ったらプティマインに相談しよう!」と思っていただけるようなママの居場所を共創を通じて実現したいです。

ユーザー行動のミエル化で、多様なインサイト獲得に期待

ー弊社が直近リリース予定の「推し行動促進マーケティング」について、率直なご意見をお聞かせください。

遊佐 : コミュニティのKPIが可視化しづらいという課題に対し、行動スコアリングは有効だと思います。

特に弊社オンラインサイトのポイントと連携できるようになれば、購買以外の行動価値も評価できる点で大きな魅力です。現状は、クローズドなコミュニティとして運営しているので使い方は考える必要がありそうですが、今後petit main familyをさらに盛り上げるヒントとして期待しています。

今日は、ユーザーさんとの深いつながりや、コミュニティを運営する中でのリアルなお話をたくさん聞かせていただきました。長く愛されているブランドならではの経験や想いが詰まっていて、とても学びの多い時間になりました。ありがとうございました。

遊佐 : ありがとうございました。